先輩メッセージ

看護師として働くなかで、患者さんの状態が変化した時に医師に報告して指示を確認しますが、医師も忙しいため、患者さんにタイムリーな対応ができないことにもどかしさを感じることがありました。特定行為ができると患者さんの状態に応じたタイムリーな対応ができるようになります。
安全かつ質の高い看護を提供するため、患者さんの状態を包括的にアセスメントすることに必要な知識や技術を学びたいと思い、特定看護師を目指しました。

今は臨床研修として医師のもとで臨床推論や特定行為を安全に実施するための知識や技術を学んでいます。特定看護師は看護の視点だけでなく医学的視点も組み合わせて医療ケアを提供します。患者さんの苦痛軽減や早期回復に向け、患者さんのそばにいる看護師だからこそ人工呼吸器や薬剤の細やかな調整ができると思い、やりがいを感じています。多職種連携の仲介役としてチーム医療の推進や、スタッフのロールモデルとなれるよう活動することも特定看護師の役割だと考えています。
私が受講したICU・HCUコースは、人工呼吸器や薬剤の調整、循環管理、動脈血採血や動脈ラインの確保など10区分24行為の特定行為があります。ドレーン抜去などの外科術後コースもあり、特定行為研修修了生はICU・HCUコースに２名、外科術後コースに3名います。5人それぞれ部署や経験年数が違いましたが、5人で試行錯誤しながらよりよい医療ケアや看護を提供するための方法を検討しています。研修受講生も少しずつ増えており、特定看護師として活躍できるよう皆で力を合わせて様々なことに取り組んでいます。

当院は特定行為研修の指定研修機関であり演習や実習を自施設で実施することができるため、慣れた環境や普段一緒に働いているスタッフがいる中で実習に取り組めます。また、高度先進医療を実践できるようになるために医療安全に配慮しながら特定行為に必要な専門的知識や技術を学ぶことができます。研修期間中は大変なこともありましたが、仕事と研修の両立・実習に専念するための環境調整をして頂けました。皆さんも山梨大学医学部附属病院で特定看護師として一緒に活躍していきましょう！